参考図書案内 


オープンダイアログとは何か

斉藤環 著+訳  医学書院 1,944円 2015年6月

内容紹介

なぜ人は、“対話”だけで回復するのか。

依頼があったら「24時間以内」に精神科の「専門家チーム」が出向く。
そこで患者・家族・関係者をまじえて、状態が改善するまで、ただ「対話」をする――。
フィンランドの一地方で行われているシンプルきわまりないこの手法に、世界の注目が集まっています。
この手法に、かねて「人薬(ひとぐすり)」の効用を説いていた斎藤環氏が魅入られました。

《結論から言いましょう。いまや私は、すっかりオープンダイアローグに魅了されてしまっています。
ここには確実に、精神医療の新しい可能性があります。》(本書12頁)

《経験を積んだ専門家ほど、その手法と思想を聞いて「これは効かないほうがおかしい」
と感じてしまうのは無理もありません。私自身が文献を読んだだけで、
これほど入れあげてしまったのもおわかりいただけるでしょう。
それほどこの「開かれた対話」には確たる手応えがあったのです。》(本書14頁)

オープンダイアローグの第一人者セイックラ氏の論文と、斎藤環氏の熱情溢れる懇切丁寧な解説が融合。
生き生きとした事例、具体的なノウハウ、噛み砕いた理論紹介で、話題のオープンダイアローグの全貌がわかる一冊です。



精神看護 2015年 3月号

さらに見えてきたオープンダイアローグ ケロプダス病院見聞録/地域連携の手法   雑誌 1404円  2015/3/2

内容紹介

オープンダイアローグが、精神的クライシスにある人への治療的介入の一手法として、世界中から注目を集めている。
今回は、フィンランドのケロプダス病院を訪問し、オープンダイアローグの現場に身を置き、取材してきた下平美智代氏(国立精神・神経研究センター)のレポートを紹介します。
オープンダイアローグは、現地ではどのように実践されているのでしょう。
そしてケロプダス病院では、入院や薬物療法や強制治療は行われていないのでしょうか…?
オープンダイアローグの全容にまた一歩近づきました。